
道具によってカギを開けてしまう技術、「ピッキング」による空き巣被害が急増している。 警視庁によると、被害は4年前の300倍にも達するという。普及率が最も高い錠前を中心に、開錠技術が悪用されていると思われ、ユーザーには不安な状況だ。 ピッキングに強い錠前への交換、防犯意識を持った家づくりが急務になっている。 |
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東京都内では一昨年頃から、ピッキング技術を悪用した空き巣が急増しており、発見された場合は居直り強盗に変化するという、犯行の凶悪化も指摘されている。ユーザーが生活する場である住宅が、侵入の危険にさらされている。 ピッキングによる空き巣被害は東京にとどまらない。首都圏一帯のほか地方でも被害が報道されており注意が必要だ。 ピッキングは元々、カギ専門店の技術。カギを無くしたユーザーのため、錠前の構造を熟知したプロが、道具を使って開けるものだ。カギや空き巣の手口に詳しい、防犯アドバイザーの稲田淳夫さんによると、 「昭和50年代後半から、カギ専門店が急速に増えた。専門職も急増したため、その技術が外部に流出した。今では専門の道具や開けかたは、誰でも入手できるようになっている。」という。 現在、最も被害が多いのは、マンションなどに多いディスクシリンダーキーだ。一説には、この錠前は累計で7千万個も生産されたと言われており、現状ではトップシェア。この錠前はほとんど故障せず、カギ違い(カギの配列のバリエーション)も多いなど、非常に優秀な製品だが、設計が古いためにピッキングは比較的容易な部類に入る。稲田さんによると、設計の古い錠前はカギ穴から内部構造を見やすく、開けやすい傾向にあるようだ。 |
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過去5年間のピッキング 犯増加率(警視庁調べ) |
空き巣の侵入経路 (平成11年度・警視庁調べ) |
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「昭和50年代から60年代までにかけて販売された錠前は、大半がピッキングで開けられる。ディスクシリンダーは特に普及しているため、専門の空き巣集団が増えたが、それ以外の錠前でも注意が必要」と稲田さんは指摘する。 ピッキング被害が出始めた平成6年以降でも、ディスクシリンダーキーを使った玄関ドアは生産されている。カギ穴やカギを見れば、錠前の種類は判別できるため、アフターメンテナンスの際に確認し、ユーザーに対してアドバイスするのも有効ではないだろうか。 錠前に関しては現在、全国防犯協会連合会が「優良防犯機器」の型式認定事業を行っている。認定製品には「CP」マークというマークが記されており、製品選びの目安になる。交換はカギ専門店などが行っており、1個当たり1万円強で交換できる。 平成以降、こうした防犯性の高い錠前が製造されるようになっているが、なかなか普及しなかった。カギはドアの付属物という感覚が根強く、カギそのものに関心を持つ人は少ないためだ。 だがピッキングによる侵入被害は、錠前の防犯性が問題になる。ちょっとした外出でも施錠するといった、ユーザーの心掛けだけでは防ぐことができない。ガラスが割られることがないため、侵入されたこと自体に気づかないことも起こり得る。ストーカー犯に悪用される可能性などを考えると、ユーザーにとっては非常に不気味な犯罪である。 |
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